スイングトレードを続けていると、
どうしても避けて通れない“地雷”があります。
それが 決算前後 です。
実は、僕自身もこの地帯で何度も痛い目を見ました。
最初の頃は「決算なんて数日だけでしょ?」と軽く考えていました。
でも実は、
決算前後は相場の法則が変わる“異常地帯”なんです。
この記事では、
僕が決算前後で繰り返した失敗と、
その結果として辿り着いた
「決算前2〜3週間はノーポジ」ルール
の理由を体系的にまとめます。
あなたが同じ地雷を踏まないよう、
失敗談も込めてすべて書きます。
1.決算前後が“危険地帯”になる理由
まず、なぜ決算が危険なのか。
初心者の頃の僕は、本当に理解していませんでした。
でも、決算周りの値動きを何度も見て、
ある共通点に気づきました。
決算前後のチャートは、
普段のトレンドが通用しないんです。
ではその理由を、僕の経験ベースで整理します。
① 機関のポジション調整で“予想外の大陰線”が出る
決算が近づくと、
機関投資家は以下のような行動を取ります。
- 保有ポジションを軽くする
- 決算ギャンブルを避ける
- 期待の薄い銘柄を先に売る
- 利確をまとめて行う
これがチャート上では 突然の大陰線 になります。
あなたも見たことがあると思います。
- 30日線を割る大陰線
- 明らかに異常な出来高
- それまでの上昇が一気に崩れる
僕はこれを「雑音」だと思っていたのですが、
実は“決算リスクを避けるための本気の売り”なんですよね。
スイングで一番やってはいけないのは、“大きな売りの波に逆らってポジションを持つこと”
決算前は、その波が頻発します。
② 思惑で急騰 → 翌日暴落という“二段落ち”が多すぎる
決算前は、SNSやニュースで思惑が盛り上がりがち。
- 「今期は強い」
- 「AI関連で上振れしそう」
- 「直近IRが良いから決算も…」
僕も過去、こういう雰囲気に乗せられて買ったことがあります。
結果、どうなったかというと——決算“前日”に急騰、当日 or 翌日に暴落。
典型的な“二段落ち”パターンです。
これは機関の売り抜けと、
個人の思惑買いがぶつかった結果起きます。
チャート上は「強い上昇」に見えても、
中身は完全に“嵐の前の静けさ”。
僕はここで何度も騙されました。
③ 決算後は“方向感が出るまで数日かかる”
決算が出た直後は、下記の現象が起こりやすくなります。
- 買いと売りが入り乱れる
- 大陽線 → 大陰線 → 小陽線…みたいな乱高下
- トレンドが作られない
明確な方向性が出るのは 数日〜1週間後。
スイングで狙いたいのは、
“静かに伸び続ける安定トレンド”です。
でも決算直後は、
目の前の相場が騒がしすぎて、“スイングの静けさ”がどこにもない。
スイング勢が本格的に入り出すのは、
決算結果が消化されてからです。
つまり 決算後の即エントリーは最悪の選択肢でした。
2.僕が実際にやってしまった“決算の失敗例”
ここからは、恥ずかしいですが実録を書きます。
① 決算跨ぎで“期待ギャップダウン”の即死
最初にやらかしたのは、
「決算良さそうだから持ち越しても大丈夫でしょ?」という幻想。
チャートも上向き、出来高も増加。
「これは上だろう」と盲信して保有。
翌朝――
−5%のギャップダウン。
その瞬間の絶望は、今でも覚えています。
決算を跨ぐと、
損切りという選択肢が奪われるんですよね。
ギャップダウンの前には逆指値も効かない。
完全に無力でした。
この経験で僕は、
「決算跨ぎはスイングではない」と確信しました。
② 決算前の“好調チャート”に乗ってしまう
決算前に強い上昇を見せる銘柄があります。
僕も「これは決算期待で買われてる!」と感じて飛びついたことがある。
しかし、その日の夜に決算発表。
翌日は大陰線。
決算は普通、期待通りで“無風”だったはずなのに、
結果は大きく下げ。
理由は簡単。
決算の中身なんて関係なく、
機関が利確するだけで下がる。
決算は材料ではなく、
機関の“利確タイミング”なんですよね。
③ 決算後の乱高下を“反発”だと誤解
- 決算翌日、寄り付きから大陰線。
「さすがに下げすぎだろう」と思って拾う。 - その後、少し陽線が出る。
- 「これ、反発来る?」と期待してホールド。
- 翌日はさらに下落。
文字通り、落ちるナイフでした。
決算後の最初の数日は
チャートのどこにも信頼性がない。
この時、僕は決算直後の乱高下を“トレンド”と見誤っていたんです。
3.僕が決めた「決算前2〜3週間はノーポジ」の理由
こうした経験が積み重なり、
僕はある日、ノートにこう書きました。
「決算前後は“スイングの世界の外側”。
近づく必要がない。」
この考えに至った理由を、
体系的に言語化します。
① 決算の動きは“読めない”のではなく“読める必要がない”
決算前後は、
- 機関のポジ調整
- 思惑買い
- 失望売り
- 期待剥落
- アルゴの乱高下
これらが複雑に絡み合う。
つまり、
短期の雑音×機関の思惑×個人の願望が混ざった地帯。
ここを読むのは、プロでも難しい。
だったら——
読まなくていい。近づかなければいい。
これが僕の結論でした。
② 2〜3週間という期間は“機関が動き出すタイミング”だから
決算の2〜3週間前になると、
機関が“決算モード”に入ります。
- ポジション調整
- リスク回避
- 利確売り
- 不人気銘柄の撤退
これらがチャートに出てくるタイミングです。
つまり、
決算の3週間前からは既に“機関の決算相場”が始まっている。
だから僕は、
決算2〜3週間前からはポジションを持たない
とルール化しました。
③ 決算後は“方向感の出るまで静観”が一番勝ちやすい
決算直後の相場は、“余韻”があります。
- 決算の評価が消化される
- 買いと売りの力が均衡する
- 機関が慎重に様子見する
- 個人が一喜一憂する
本当に綺麗なトレンドが出るのは、
数日〜1週間ほど経ってから。
つまり、
決算後すぐ入らなくていい。
方向性が出てからのほうが、圧倒的に勝てる。
僕の勝ちパターンはいつも、
この“方向感が決まった後”でした。
4.じゃあ実際にどう避ければいいのか?(実践的な回避法)
ここからは、
あなたが明日から使える“実務レベルの回避法”です。
① 証券アプリで「決算日アラート」を設定する
最強の方法。
- 決算日を自動でカレンダーに入れる
- アラートを鳴らす
- 決算2〜3週間前に通知
僕はこれで“持ち越し事故”が完全になくなりました。
② 銘柄をチェックするときは「決算日→チャート」の順で見る
初心者は、
チャート→決算日
の順で確認しがち。
- 僕は逆です。
- まず決算日を見る
- 近いなら、どれだけ魅力的でも絶対に触らない
- 決算が遠い銘柄だけチャートを見る
これだけで、勝率が安定しました。
③ 決算前は“今保有している理由”を文章化してみる
決算前にまだポジションを持っている時、
僕はノートにこう書きます。
- なぜまだ持っているのか
- 決算を跨いでまで保有する価値はあるか
- 最悪の結果(土日のギャップダウン)を許容できるか
大抵は書いている途中で、
「あ、これは理屈ではなく願望で持ってるだけだ」
と気づきます。
書くと冷静になります。
④ 決算後は“出来高が安定するまで触らない”
決算直後は出来高が異常に跳ね上がりますが、
数日して落ち着いてくると、
ようやく“本来のトレンド”が見え始めます。
方向感が出るのはここから。
僕のスイングは、
決算後3〜7日経ってからが最も勝ちやすかったです。
5.最後に:決算前後を避けるだけで勝率は劇的に上がる
僕がスイングで勝てるようになってきた理由は、
実は高度なテクニックではありません。
“危険地帯に近づかない”
という、非常にシンプルな行動でした。
決算は、
スイングにとって“ボラティリティ爆弾”のような存在。
避けるだけで勝率が上がるなら、
避けるほうが賢い。
最後に、
僕のノートに書いてある言葉をそのまま書きます。
✔ 僕の決算ルール(反面教師版)
- 決算2〜3週間前からは絶対に保有しない
- 決算跨ぎはしない
- 決算直後はトレンドが出るまで静観
- 銘柄を見るときは「決算日→チャート」の順
- 決算前に“保有理由”を自分に問う
- 避けるだけで勝率は上がる。戦わなくていい。
決算前後はプロでも警戒する領域ですから、
初心者が近づいて負けるのは当然です。
この記事が、
あなたのスイングの“事故率”を下げる一助になれば嬉しいです。

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